【IMW】ビギル 勝利のホイッスル
Bigil
R15+
アトリ
ヴィジャイ、ナヤンターラー、ジャッキー・シュロフ
オフィシャルサイト

【IMW】ビギル 勝利のホイッスル



2作目もインド全開の映画、いきますよーーーーー! 人情どっこい、女が夢なんててやんでぃ、おいらはビギルだ、かかってこい!!的なビギルの勝利のホイッスルまでのストーリーですよ!もう、このタイトルだけで話が読めそうですが、安心してください、期待は裏切らないけど3時間飽きることなく観てられます。

安定のインド・クオリティなので、細かいところは突っ込んではいけません。でも、忘れた頃に伏線を回収してくれることもあるので「おおおっ、そうきたか」だったり「うん、うん、そこは読めてたよ」なんて心の中で微笑みながら、暖かい気持ちで観てください。

タミルのスーパースター、ヴィジャイが一人二役します。どの二役をやっているのか、探して観てくださいね。



【本作品に関連するインド知識】 今回も前作『無職の大卒』と同じタミル語の映画です。タミル語映画で一番有名なのは『ムトゥ 踊るマハラジャ』。タミル語は主にタミル・ナードゥ州や、スリランカ、シンガポールでも公用語として話されています。文字がくるくるしていてかわいいので、ぜひ検索して見てみてください。

タミル語が公用語のタミル・ナードゥ州、インドの菱形的な地理上の下の角の右側(西側)にあり、州都はチェンナイ(マドラス)で、デリー、ムンバイ(ボンベイ)、コルカタ(カルカッタ)に次ぐインドの大都市です。インドの都市名では「チェンナイ(マドラス)」のように括弧書きで別の名前が表記されていますが、これは括弧の中は旧都市名でイギリス植民地時代に、イギリス人が発音しやすいように言い換えたのが括弧書きになっている旧都市名です。

独立後、少しずつ公式名を元々の現地で呼ばれていた都市名に変更されています。1960年代にインドに行った私の父はマドラスにも行ったらしいのですが、2000年代に私が同じ都市に行った時はチェンナイと呼ばれていました。調べたらチェンナイと呼ばれ出したのは16世紀後半、のちにインドがマドラスと改名したのが1640年、マドラスからチェンナイに戻ったのが1996年なので、マドラスと呼ばれていた方が長いという、、、、、。

私がチェンナイに行ったのは改名から10年くらいの頃ですが、そういえばマドラスと呼んでいる人もいたような気がします。私がタミル・ナードゥ州では、元フランス領だったポンディシェリーと呼ばれるインドの連邦直轄領の中にある1960年に建設され始めた独自のエコビレッジ「オーロヴィル」滞在のためだったので、チェンナイには泊まっていません。

オーロヴィルからデリーに行くのに、チェンナイ中央駅から電車に乗るためにチェンナイに行ったのですが、チェンナイを敢行する時間はないと行ったら、タクシーの運転手さんがビーチ沿いの道を走ってくれました。とても整備されていて、イギリス時代の建物(や、それに合わせたような建物)もたくさん残っていて、とても綺麗な街でした。

本作の舞台はチェンナイのそんな小綺麗な都市部ではなく、都市には必ずある「下町」でのお話です。下町のカタギじゃない感じの人たちと勢力争いあり、人情あり、心温まるストーリーありの3時間。インド映画の世界にどっぷり浸かって楽しんでください。こうやって、インド映画の沼にはまっていくのです。

【ストーリー】(オフィシャルページより)
チェンナイの下町に住み、地域の人々から慕われているマイケルには、花形サッカー選手としての過去があった。込み入った経緯から、彼は友人の代わりに女子サッカーの州代表の監督となり、全国大会に臨むが、そこで過去の宿敵と再会する。