ジョン・F・ドノヴァンの死と生
The Death and Life of John F. Donovan
PG12
カナダ・イギリス合作
グザビエ・ドラン
キット・ハリントン、ナタリー・ポートマン、スーザン・サランドン、ジェイコブ・トレンブレイ
オフィシャルサイト
THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.


ジョン・F・ドノヴァンの死と生

見てください、この作品の絵画のようなポスター。ドラン監督のインスタにもアップされているそうですが、このセンス。美しいですよね。監督の美的感覚がそのまま映画に注ぎ込まれています。



冒頭のシーンはアデルの力強い歌声と、美しいスター役のキットの写真撮影。フラッシュで浮かびあがる光の中のキットと影が交互に映し出されて、この映画のそのもの。音楽もすごく素敵です。(ドラン監督はアデルのミュージックビデオ「HELLO」の監督)



これはどのドラン作品にも共通していることですが、何気ないシーンがかっこいい。絵になる、かっこよさ。ストーリーの構成にも監督のセンスが溢れていて、これまでのドラン作品の「LGBT」「母と息子」というテーマは引き継いでいます。



今回は、キット・ハリントン、ナタリー・ポートマン、スーザン・サランドン、キャシー・ベイツ、タンディ・ニュートンなど、有名な役者がたくさん出演していて、英語です。(ドラン監督はカナダのフランス語圏モントリオール出身で、これまでの映画はフランス語で撮られていました)



人としての、孤独感、母親との関係、周りに理解してもらえない難しさ、そういうものを年齢や距離を飛び越えて、通じあうふたり。そこに求めた救い、得られた安心感。過去と未来。

ドラン監督の世界観、ぜひ劇場にてお楽しみください。