はちどり
House of Hummingbird
PG12
韓国・アメリカ合作
キム・ボラ
パク・ジフ、キム・セビョク、チョン・インギ、イ・スンヨン
オフィシャルサイト
2018 EPIPHANY FILMS. ALL RIGHTS RESERVED.


はちどり

誰しも経験したことのあるだろう思春期特有の揺れ動く思い、家族や友人との関わりを繊細に描いた映画『はちどり』。38歳のキム・ボラ監督の少女時代の体験からヒントを得た本作は、2018年釜山国際映画祭での初上映を皮切りに、ベルリン国際映画祭をはじめ国内外の映画祭で50を超える賞を受賞。韓国では2019年8月に公開され、単館公開規模ながら観客動員15万に迫る異例の大ヒットとなった。



映画の舞台は1994年。その年、ソウル中心部を流れる漢江にかかるソンス大橋が突然崩落するという大惨事が起き、韓国の国民に大きな衝撃を与えた。本作は、この事故をクライマックスに、社会全体を覆っていた空気、劇的に変化する韓国社会の前夜を、一人の少女の心の動きを軸に丁寧に映し出している。



世界で最も小さい鳥のひとつでありながら、その羽を1 秒に80 回も羽ばたかせ、蜜を求めて長く飛び続けるはちどりは、希望、愛、生命力の象徴とされる。その姿が主人公のウニと似ていると思った、と監督は語る。映画の中で、ウニは様々な感情を抱えながら、成長し、この世界に羽ばたいていこうとする。その姿は、決してウニだけのものではないはずだ。